身体の自由を奪うロープ。
 奴隷の象徴である首輪。
 下腹部を覆う布地は全て剥ぎ取られていた。

 部屋の中央に置かれた簡易トイレ。
 そこで用を足すようにしゃがまされた少女。
 まだ産毛しか生えていない女性器が、他人の視線に晒されている。

「気分はどう?」

 返事はない。
 こちらをちらりと見ただけで、すぐにまた俯いた。
 怯えた瞳。
 これから我が身に振りかかかる災難を恐れているのか。
 それとも、狂気の世界に投じる我が身を思ってなのか。

「そんなに、怖がらなくてもいいのよ……」
 背後にまわり、お尻の谷間から未成熟な性器へと指を滑り込ませる。

 …くち………。

「んっ……」
 小柄な背中がピクリと反応する。

 ちゅく…くち。つち、ちゃ…。

「ん…、はぁ。あっ…ん」
 思わず漏れるあえぎ声も、まだどこか遠慮がちだ。

 ………可愛い声。

 眉間に皺をよせ、まるで拷問に耐えるような苦悶の表情。
 私の指に合わせ、腰が落ちつきなくモゾモゾと揺れる。
 細身の身体が左右に振れるたび、ギシギシと縄がその幼い肉体に食い込んでいった。

 ぴちゅ…くちゅ、ちゃぷ……。

 徐々にではあるが、指にヌルヌルとした愛液が絡み始める。
「はぁ……はぁぁっ。んふぅ…」
 それに呼応するように、初音の声も少しずつ音階が上がっていく。
 上気し始めた幼い頬に、そっとキスをする。
「ふぁ?」
 そのまま耳元まで、つーっと舌を這わせた。
「んっ!」
 肌目の細かな肌。まるで赤ちゃんみたい……。
「初音、オシッコしなさい」
 耳の中へと息を吹き込むように、私は命令を囁いた。

「………今、ここで?」
 信じられない、と言わんばかりの視線を送ってくる。
「そうよ、今ここで。……ここにオシッコをするのよ」
 初音の股間に置かれた排泄用の容器を軽くゆすりながら、優しく命令した。
 栗色の髪が小刻みに右へ左へと振られる。
 イヤイヤと涙目で私の顔に訴えた。

「ねぇ。ココに指入れた事、ある」
 割れ目を蠢いていた指が、蜜の溢れ出す孔をそっと押した。
「…っ?!」
 赤みを帯びていた頬が、一瞬で引きつった。
「指。入れた事あるの?」
 同じ質問を、低い声で繰り返す。
 ふるふると初音は左右に首を振った。
「質問には、ちゃんとお口で答えなさい」
 まるで小学生に指導する教師のように優しく、しかし冷酷な言葉を浴びせかける。
「い、入れたこと、ないもん……」
 イジメられた子供ように、初音は声を震わせた。
「そうなの。……なら、私が入れちゃおうか」
「い、いやっ!」
 激しい拒絶。

「嫌なの?」
 こくりと頭が垂れる。
「そう。じゃぁ、ここでオシッコをしたら、許してあげようかな」
「そ、そんな……」
「嫌なら別にいいのよ。その時は…」
 クッと、膣口に当てた指を、少し持ち上げた。
「ひぁっ!」
 身体が指から逃れるよう跳ね上がる。
 ギシ…。
 身体を拘束する縄が初音の肌を締め付けた。
 まるで、自分に自由などないことを再教育されるように。

 震えながら、すがるような表情で私を見上げ逡巡する初音。
 私は優しく微笑みながら、ほんの少し性器にあてがった指に力を加えると、ゆっくりと 首を左右に降って見せる。
 やがて少女は運命を受け入れるように、涙声で服従の言葉を口にした。
「……す、するよぉ。ここでおしっこ、する」

「いい子ね。さ、してごらん」

 ……にちゃ。
 人差し指と中指で、初音の性器を割り開く。
「ん…。ふ……」
 数秒後、ほとばしる水音が室内を満たした。
 湯気とアンモニアの匂いが、辺りに立ちこめる。
 その間、つぶらな口元は固く結んだまま。
 瞳から、一筋の涙が零れ落ちた。
「いいこと。痛い目に遭いたくなければ、素直になりなさい」
 その言葉に、うなだれるように初音は首を振った。
「大丈夫よ。数日経てば、きっと慣れるから………」

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絵・おかもと大輔


文章・黒田如風